採用されていないけどすごく気に入っている投稿作品えのきどいちろう意気揚々 気持ちを考えようのコーナー1998年春頃 自信の社会派作品?だったのになー!
こぶたの気持ち
ぼくの名は 「こぶたん」
11匹兄弟の末っ子さ! 一番上のお姉ちゃん以外の僕たちは今、
高速道路を時速100kmで走るトラックに乗ってるんだ.
一番上のお姉ちゃんはお家に残っておむこさんをもらって赤ちゃんを生むんだって.
けさ、お家の人は皆やさしくてにこにこして送ってくれた.
でも、いつも一緒に遊んでくれた 「しょうちゃん」 だけはなぜか淋しい顔をしてた.
なんでかな?
昨日、初めてシャワーを浴びてスッキリしてるから、走る車の風がほんと気持ちいいんだ.
隣の車線を走る1boxに乗ってた子供たちも手を振って笑ってた.
でも、僕たちどこへいくのかなあー?
解説:僕が幼いころには、家も豚を飼っていました。それは、繁殖させて食肉にするためです。あの頃は何も解らなかったけれど。このなかの「一番上のおねいちゃん」が家に残されたのは、もちろん次世代の繁殖のためです。「お家の人がにこにこ」はもちろん子豚が買われ、現金収入になるからです。「しょうちゃん」はなんとなく子豚の行く末に気づいているのです。。。しょうがないことなのかもしれないけれど、人間は罪深い動物だなあと思います。。。